あなたの大切なものは何ですか?
あるにおい
ささじまかずま

あるにおいを嗅ぐと、思い出す記憶がある。

それは多分1歳くらいの頃の記憶、産まれたての妹が寝ている横で俺はプラレールで遊んでる。
そばにいたお母さんの髪型、服装、部屋にあった黒いカウンターテーブル、観葉植物とか、そのにおいを嗅ぐと全て鮮明に思い出せる。

その記憶が自分の最古の記憶だと思ってたんだけど、その光景は自分以外の誰かの視点で、そんな写真がフラッシュバックしているだけなのかもしれない。
いろんな場所で、突然そのにおいを嗅ぐ。だけどまだそれが何の匂いなのかわからない。
うまく説明できないけど、幸せな記憶にまつわる特別なにおい。